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民泊(住宅宿泊事業法)の「届出」は、なぜ大変なのか?

3月15日に届出の受付が開始し、もうすぐ2ヶ月。いよいよ来月6月15日には、住宅宿泊事業法の施行となります。

当事務所でも、初日に家主居住型で民泊を営むことを希望するお客様の届出を出させていただきましたが、当初は保健所も消防署も100%対応が固まっておらず、事前に何度も問合せや調整が必要で、「届出」なのにかなりの労力を費やしました。

行政手続法で「届出」は、届出に必要な書類がそろっている、定められた様式で届出が記入されているなど、法令が定める形式上の要件を満たす届出が提出先とされている行政機関に届いたときに、手続上の義務は完了したことになります。許可申請のように提出した書類を元に行政機関が審査を行い、それにより不許可になることはありませんが、形式上の要件を満たしていない書類での届出は、届出が完了したことにならないとされています。

いわゆる民泊をしたいと思っている個人の方にとっては、この住宅宿泊事業法が個別に各自治体に条例での規制を認めていることから、全国一律の決められた様式の届出ではなく、民泊を営む自治体によって、営業日等により規制を設けたり、独自ルールを制定しているため、さらに分かりにく状況になっていると言えます。自治体によっては、5月7日現在、未だ条例の制定をどうするかも定まっていないところもあるため、この地域で民泊を営もうと思っている方にとっては、早く決めて欲しいところでしょう。
参考:各自治体の条例制定の状況(5/11時点では、5/7時点が最新)

また、電子申請を推奨している割には、申請書以外に図面や証明書等の書類も必要で、かつ、周辺への周知や保健所と消防署への事前相談など電子申請だけで完了しない事柄もあるために、簡単に届出るだけというイメージとは程遠い手続きになってしまっているのが現状です。

さらに、家主同居型でなく家主不在型で民泊を営むためには、住宅宿泊管理業者に管理を委託する必要がありますし、戸建ではなくマンション等の共同住宅の場合には、管理規約で民泊を禁止していないことの証明が必要であったりと、さらにハードルが高くなっていきます。

そもそも、オリンピック開催を契機に、訪日外国人を増やしたい国の意向と、計画通り増加すると宿泊施設が不足する事情を鑑みて検討された民泊に、旅館業者に不公平・不利益にならないような配慮に加え、安全や犯罪防止、近隣住民への配慮の面から規制を加えた結果、最大限保守的に規制を加えた自治体が多くなったのは仕方がないと個人的には思います。

宿泊事業としてしっかり営業したい事業者は、用途地域の問題がなければ極力旅館業の許可を取得して、簡易宿所等で営業した方がいいと思います。特区の民泊以外は、最高でも年間180日しか営業が出来ないので、特に管理業者に委託をするような場合には、もちろん経営次第でしょうが採算ベースに乗せるのは難しいと思われます。

今回の住宅宿泊事業法では、本来の意味での民泊、つまり、ホストの方の家に泊まって、一般の日本人から日本のことを聞いたり、ホテルなどでは味わえない一般の日本の生活を体験して、ホストの方も外国に行かずに様々な国の人と交流が持てることを純粋に楽しむことが一番の目的である方に、より多く届出をしていただきたい、とうのが個人的な願いです。

◎届出でお困りの方、旅館業の許可をとりたい事業者の方、お気軽にお問合せ下さい。→ info@syke.jp

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